ゲームを快適にプレイするために、グラボやCPUばかりに目が行きがちですが、モニターの性能も同じくらい重要です。
中でもカギとなるのが、「リフレッシュレート(Hz)」と「フレームレート(fps)」。
この2つの関係性を理解していないと、せっかく高価なモニターやグラボを買っても本来の性能を活かしきれない可能性があります。
この記事では、初心者〜中級ゲーマー向けに「Hzとfpsの違い」から「理想の組み合わせ」、「よくある誤解」や「最新技術の活用方法」まで徹底的に解説していきます。
目次
リフレッシュレート(Hz)とは?
リフレッシュレートとは、「モニターが1秒間に画面を更新する回数」。
単位は「Hz(ヘルツ)」で、144Hzなら1秒間に144回、画面を書き換えているという意味です。
この数値が高いほど、画面上の動きがよりなめらかに表示されるため、特に動きの速いゲームや映像では大きな違いが体感できます。

一般的なリフレッシュレートの種類と特徴
リフレッシュレート | 特徴 |
---|---|
60Hz | 一般的なPC用。日常利用なら十分だがゲームでは物足りない |
75Hz | エントリーゲーマー向け。少し滑らか |
120Hz / 144Hz | 標準的なゲーミング性能。FPS・MOBAに最適 |
165Hz / 240Hz | 高速描写に強く、競技系FPSユーザーに人気 |
360Hz | プロゲーマーやeスポーツシーン向けの超高速モデル |
フレームレート(fps)とは?
フレームレート(frames per second)は、PCやゲーム機が1秒間に生成する画像の枚数のこと。
「60fps」であれば1秒間に60枚の静止画を表示しているのと同じです。
この数値が高いほど、動きがより滑らかになり、ゲーム中の映像が自然に見えるようになります。

fpsが高いとどうなる?
- 敵キャラの動きがヌルヌルと見える
- カメラ操作がスムーズで目が疲れにくい
- 入力遅延(操作と反映のズレ)が小さくなる
fpsが低いとどうなる?
- カクつきが目立つ
- 反応が遅く感じられる(特にFPSなどで不利)
- ゲームプレイの没入感が損なわれる
なお、fpsはGPU性能・CPU・メモリ・ゲーム自体の最適化・解像度設定など多くの要素に影響されます。
したがって、モニターのリフレッシュレートと合わせて、自分のPCがどのくらいのfpsを安定して出せるかを確認することが大切です。
リフレッシュレートとフレームレートの関係性
リフレッシュレート(表示)とフレームレート(出力)が同じ数字に近いほど最もスムーズな映像になります。
この2つは密接な関係があります。簡単に言えば、
モニターのリフレッシュレート以上のフレームレートを出しても表示しきれないし、逆にfpsが低ければHzが高くても意味がない
ということです。

理想的な関係
出力(fps) ≒ 表示(Hz)→ 遅延やズレのない滑らか表示
よくある3パターン
パターン別に整理すると
【1】fps > Hz(出力過多)
例:240fpsを出しているのにモニターが144Hz
→ 画面がズレて見える「ティアリング」が起こる
【2】fps < Hz(出力不足)
例:60fpsしか出ていないのに240Hzモニター
→ ゲームがカクカク見え、モニターの性能を持て余す
【3】fps ≒ Hz(理想)
例:144fps出力 × 144Hz表示
→ 最もなめらかで違和感のない表示
ティアリングとスタッターの正体
ティアリングとスタッターはゲームを楽しむうえで邪魔な存在です。
▼ ティアリング(画面割れ現象)
フレームとモニターの更新タイミングがズレると、画面が上下で分離したように見える現象。

▼ スタッター(引っかかり)
fpsの急激な変動により、一時的に画面が止まるような症状。
これらはfpsとHzが一致していない、あるいは同期機能が無効な時に発生します。

よく「ラグい」とか言われてカクつくやつですね。
G-SYNC / FreeSyncとは?(可変リフレッシュレート)
そこで登場するのが「G-SYNC(NVIDIA)」や「FreeSync(AMD)」といった「可変リフレッシュレート」技術です。
これは、モニターの更新タイミングをPC側のフレームレートに同期させる機能で、ティアリングやカクつきを防ぎます。
これがあるだけで、fpsが変動するシーン(例えば森の中や爆発シーンなど)でも画面はスムーズなまま。
【G-SYNC】:NVIDIA製GPU向け(対応モニター必要)
【FreeSync】:AMD製GPU向け(幅広いモニターが対応)
これらを有効にすることで、ティアリング・スタッターが劇的に軽減されます。
リフレッシュレートによる体感の違い
実際に60Hzと144Hz、240Hzで同じゲームをプレイすると、多くの人が違いを体感できます。
比較 | 体感の違い例 |
---|---|
60Hz → 144Hz | マウスの動きが滑らか、残像が減る |
144Hz → 240Hz | エイムの正確さが上がる、敵の動きが捉えやすい |
240Hz → 360Hz | 体感差は少ないが、プロシーンでは有利になる |

APEX Legendsをしていて、PS4からPCに移行した時、ヌルヌルさの感動はめっちゃありました!
高Hzになるほど操作と画面のズレが減少し、直感的なプレイが可能になります。
ゲームジャンル別|おすすめfpsとHz早見表
昨今、色々なゲームジャンルが登場していますが
モニターとPCのバランスを考慮し、自分のゲームスタイルに合った組み合わせを選ぶのがベストです。
ジャンル | 理想fps | 推奨リフレッシュレート | 備考 |
---|---|---|---|
FPS・バトロワ | 144〜240fps | 144Hz〜240Hz以上 | 敵の動き把握が重要 |
格闘ゲーム | 120fps以上 | 120Hz以上 | フレーム単位の反応が要求される |
アクションRPG | 60〜120fps | 75Hz〜144Hz | 美麗な映像と操作性の両立 |
シミュレーション | 60fps | 60〜75Hz | 高fpsの恩恵は少なめ |
モニター選びの注意点とアドバイス
- Hzが高いモニター=常に良いではない
→ PCスペックが追いついていないと宝の持ち腐れ - G-SYNCやFreeSync対応をチェック
→ FPSプレイヤーなら必須級 - パネル種類も大事(TN/IPS/VA)
→ TNは高速表示、IPSは色・視野角に強み - 応答速度も確認(1ms以下が理想)
よくある質問(Q&A)
Q1. 240Hzモニターは誰に必要?
A. Apex LegendsやValorantなどでガチで勝ちたいプレイヤー。一般的なゲーム用途なら144Hzで十分。
Q2. PS5やSwitchで高Hzモニターは意味ある?
A. PS5は最大120Hzまで対応、Switchは60Hzまで。用途により選びましょう。
Q3. グラボが弱いなら高Hzは無駄?
A. ある程度fpsが出ないと恩恵が少ないですが、入力遅延の軽減など副次的効果はあり。
まとめ|理想のゲーム体験は「バランス」で決まる!
- リフレッシュレート(Hz)=モニターが描く回数
- フレームレート(fps)=PCが出す映像の枚数
- この2つが合ってこそ、「本当に快適なゲーミング環境」が整う
モニターだけを高スペックにしてもダメ。PC側のfpsが追いつかないと意味がありません。
まずは自分がどのジャンルのゲームをどのくらい快適にプレイしたいかを見極め、それに合わせた最適なHz×fpsのバランスを目指しましょう。
初心者おすすめのゲーミングモニターも紹介してますのでよかったらどうぞ!
以上、ててわいでした。